OTC医薬品
定義と概要
OTC医薬品とは、「Over The Counter」の略で、医師の処方箋なしで薬局やドラッグストアなどで購入できる一般用医薬品のことを指します。軽度な症状に対して、消費者が自己判断で使用できるのが特徴です。
OTC医薬品の目的
OTC医薬品の普及には、以下のような目的があります。
- 医療機関の負担軽減:軽度な症状であれば病院に行かずに自己管理が可能。
- 利便性の向上:診察を受ける手間を省き、迅速に薬を入手できる。
- 健康管理の促進:消費者自身が体調管理に関心を持つきっかけとなる。

OTC医薬品の分類
OTC医薬品は、一般的に以下のように分類されます。
分類 | 特徴 | 代表的な商品 |
---|---|---|
指定第2類医薬品 | 使用にあたり注意が必要な成分を含むが、比較的安全性が高い | ロキソニンS(鎮痛薬)、ガスター10(胃薬) |
第2類医薬品 | 副作用のリスクは低いが、注意して使用する必要がある | イブA錠(鎮痛薬)、アレグラFX(抗アレルギー薬) |
第3類医薬品 | 副作用のリスクが少なく、安全性が高い | ルルアタックEX(風邪薬)、太田胃散(胃腸薬) |
要指導医薬品 | 薬剤師の対面販売が必要で、特に注意が求められる | ニコチネルパッチ(禁煙補助薬)、リアップX5プラス(発毛剤) |
スイッチOTC医薬品
定義と概要
スイッチOTC医薬品とは、もともと医療用医薬品として処方されていたものが、薬局やドラッグストアで購入できるように転用(スイッチ)された一般用医薬品のことを指します。これにより、病院に行かずに必要な薬を手軽に入手できるようになります。
スイッチOTCの目的
スイッチOTC化の目的には、以下のような点があります。
- 医療費の削減:軽度の症状であれば自己管理でき、医療機関の負担軽減にもつながる。
- 利便性の向上:病院に行く時間や費用を抑えられる。
- 健康意識の向上:自分の体調を自己管理する習慣が身につく。

OTC医薬品とスイッチOTCの違い
スイッチOTCは、もともと医療用医薬品として使用されていた実績があり、効果や安全性が一定の基準を満たしていることが特徴です。一般のOTC医薬品(最初から市販されている薬)と比べ、より高い効果が期待できる場合が多いですが、使用には注意が必要です。
スイッチOTC化される医薬品の条件
スイッチOTCとして承認されるためには、以下の条件を満たす必要があります。
- 安全性が確立されている(重篤な副作用が少ない)
- 自己判断で使用しても問題ない(医師の診察が不要な範囲)
- 使用実績が十分にある(医療用で長年使われている)
スイッチOTC医薬品の一例
カテゴリ | 商品名 |
---|---|
解熱鎮痛薬 | ロキソニンS(ロキソプロフェン)、バファリンA(アスピリン) |
胃腸薬 | ガスター10(ファモチジン)、制酸剤(タガメット) |
風邪薬 | パブロンS(エチルエフェドリン)、新セデス(アセトアミノフェン) |
アレルギー薬 | アレグラFX(フェキソフェナジン)、アレグラ(フェキソフェナジン) |
抗ヒスタミン薬 | アレグラ(フェキソフェナジン)、クラリチン(ロラタジン) |
ビタミン・ミネラル | チオビタドリンク(チアミン)、ユンケル(ビタミンB群) |
便秘薬 | 便秘薬コーラック(ナトリウム) |
禁煙薬 | チャンピックス(バレニクリン) |
睡眠薬 | メラトニン(メラトニン) |
ダイエット薬 | オルリファスト(オルリスタット) |
スイッチOTC医薬品活用効果
例)花粉症にかかる医療機関での費用 vs. スイッチOTCの費用
項目 | 医療機関受診(保険適用) | スイッチOTC医薬品 | 備考 |
---|---|---|---|
診察料 | 約1,500円~3,000円(初診) 約800円~1,500円(再診) | 0円 | 3割負担の場合の目安 |
処方薬代 | 約1,000円~3,000円(14日分) | 約1,500円~3,500円(14日分) | 薬の種類による |
薬局調剤料 | 約500円~1,500円 | 0円 | 調剤薬局での処方箋受付が必要 |
交通費・時間 | 移動・待ち時間が発生 | なし | 近くの薬局や通販で購入可能 |
合計(2週間) | 約3,000円~7,500円 | 約1,500円~3,500円 | スイッチOTCのほうがコストパフォーマンスが良い場合も |
- コスト面: スイッチOTCは医療機関での診察が不要なため、安く済む可能性が高い。
- 利便性: 病院の予約や待ち時間が不要で、すぐに薬を手に入れられる。
- 選択肢: スイッチOTCでは医師の診断がないため、自己判断が必要。症状が重い場合は医療機関受診が望ましい。
まとめ
スイッチOTC医薬品は、医療用から転用された一般用医薬品であり、手軽に購入できる一方、適切な使用が求められます。
正しい知識を持ち、自分に合った薬を選ぶことが大切です。